1 内容
日本を代表するクラシックホテルの日光ミカドホテルは、経営難に陥り世界的リゾートグループのリゾルテ・ドゥ・ビーナス傘下に。創業家の長女、松平貴子はビーナスから執行役員になって目標値を達成すればミカドを返すと約束される。一方、謎多い中国の大富豪から救済案の提示が。陰謀の渦巻くなか貴子が闘う!
amazonより
2 感想
ハゲタカシリーズからの松平貴子のスピンアウト。
ハゲタカシリーズで活躍した懐かしの鷲津政彦や芝野などがチラッと登場する。
しかし内容はミカドホテルをリゾートグループのリゾルテ・ドゥ・ビーナスからクラウンジュエルやプロキシーファイトなどの投資戦略を駆使して奪取する、というのではなかった。
「ハゲタカ」というよりも「レッドゾーン」の方が近いのかもしれない。
経済小説というよりもアクション・中国の暗躍部分が大半を占めているからだ。
遺言があったのにファンドを設立したのに、結局は譲渡されてよく分からない結末を迎えた。
金色屋の再生やターンアラウンドマネージャーの活躍などももっと詳しく書いてほしいと思った。
ところどころでジャズの名曲ナンバーが出てきて小気味良かった。
松平貴子のミカドホテル創業者一族としての覚悟が見られた。
日経平均もバブル以来の高値水域にあり、市場に閉塞感は乏しい。
そのためハゲタカの活躍は不要とも思えるが、久しぶりに強欲で華麗なまでに美しいディールと鷲津政彦や成長したナオミトミナガの活躍を見てみたい。
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