2018年2月21日水曜日

「子どもが主役の学校、作りました。」竹内 薫 (著)を読んで 書評[ネタバレなし]

1 内容あらすじ「子どもが主役の学校、作りました。」竹内 薫 (著)


入学させる学校がない!? 「小学校」作りに奔走し、開校した全記録!
今の子どもたちの将来を考えたとき、英語とプログラミングの教育は必須だと考える著者。いざ、わが子を就学させる段になり、希望に合う小学校がどこにもないことに気付く。思い切って学校を作ることを決意するも…
今の子どもたちにとって必要な教育とはなんだろうか。母国語としての日本語はもちろん、英語は外せない。加えて、AIと共存していく彼らにとって、プログラミングの習得も必須だろう。わが子の就学にあたり、それらを満たす学校がないことを知った著者は、自ら学校を作ることを決意する。文部科学省や教育委員会、内閣府などへ100回以上足を運び、また開学資金のスポンサーも見つけ、やっと開校のめどがたった。その直後。親として、人として、究極の選択を迫られる―。開校への奔走をつづった感動のノンフィクション。
amazonより

2 感想&書評「子どもが主役の学校、作りました。」竹内 薫 (著)[ネタバレなし]


確かに人工知能が発達していけば「なくなる職業」や新たに職業が生まれることが予想される。
巷では第4次産業革命ともいわれる。
もはやスマホやネットは当たり前で、それらを形どるプログラミング技術も素養というべきだろうか?
世界では今後プログラマーの不足が予想され、各国がプログラミング授業を行いプログラマーを育てている。
超一流のプログラマーと二流との違いは数学にある」と著者は言う。
「AI vs. 教科書が読めない子どもたち」の著者である新井紀子さんもプログラミングの前提として行列や三角関数、微積分の数学知識が必須としていて、竹内 薫さんと意見が一致している。

「AI vs. 教科書が読めない子どもたち」新井紀子 (著)を読んで書評[ネタバレなし]

言葉の端々に数学者としての考え方があらわれていたように思う。

昨年、小学校で例えば3×7と7×3は違うとして不正解、とされたことが話題になった。
これも先生の数学的知識が十分でないことが前提にあったものだ。

英語については早期教育しなくてもいいと林修先生が仰っていたが著者は意見が異なる。
コミュニケーションとしての英語に早期から慣れ親しむことは異文化にも触れることでもあるし私は著者の意見に賛成だ。

違いを許さない、座学中心の日本の異質な教育。
いじめを見てみないふりをする教師や学校。
部活動の顧問までこなして働きづくめの教師。
やっぱり日本の教育は問題が多すぎていて転換すべき時期に来ているように思ってしまう。
アメリカと日本、二つの教育システムで学んだ著者だからこそ分かる日本の教育に対する危機感がにじみ出ていた。

イチから学校を作るなんてことは、相当大変だったことだろう。
ましてや、開校のめどがたったあとの決断も苦渋だったろう。
お役所の閉そく感や頑なな姿勢も日本の教育が影響を与えたのかもしれない。

この学校で「育むべきは一生学び続ける姿勢」だという。
日本では社会人になった途端、一切本を読まなくなる人も多い。
大学生も高卒ばかりで最近ようやく社会人がもう一度大学で学んだりするのを見かけるようになってきたぐらい。
ココで育った子どもたちが多様性のなかで英語、数学、プログラミングを学んですくすくと成長してくれることを願う。
成功体験が次の成功を生むといわれる。
ココの子供たちが将来必要なプログラミングや数学で知識を生かし成功をつかむことで、きっといつかこの学校の良さが証明されることだろう!

3 関連本の紹介「子どもが主役の学校、作りました。」


0 件のコメント:

コメントを投稿

スポンサーサイト

Comments

スポンサーサイト