2018年1月11日木曜日

「サピエンス全史(上)文明の構造と人類の幸福」ユヴァル・ノア・ハラリ (著)を読んで 書評

1 内容

【ビジネス書大賞2017 大賞受賞 】
【ビジネス書グランプリ2017 リベラルアーツ部門 第1位 】
なぜ我々はこのような世界に生きているのか?
ホモ・サピエンスの歴史を俯瞰することで
現代世界を鋭く抉る世界的ベストセラー!
「歴史と現代世界の最大の問題に取り組んだ書」
──ジャレド・ダイアモンド
amazonより
10万年前はホモ・サピエンス以外にも、ネアンデルタール人やデニソア人など6種類の原人(人種)がいたなかで、ホモ・サピエンスはなぜ勝ち残れたのか?
それが「認知革命」。集団の外部だけでなく集団の内部でも目の前にいないもの、想像上記憶上のものを語ることで、結果集団の規模を膨らますことができることになったという。
約1万年前からなぜ数千人規模の都市や国家を生み出せるようになったのか?
それが「農業革命」。農耕民はむしろ狩猟採集民よりも苦労することとなったが爆発的に増加したのだ。
現代の国家、資本主義、民主主義的な体制が生まれたのは「科学革命」。
これら3つの革命が起こせた理由に「空想的虚構」がある。
ホモ・サピエンスは実際には存在しないも広く信じられる空想・想像上の産物を介してより大きな集団を形成することができる。

2 感想


(妻の)メリンダも私もこの本を読み、夕食の席で多くの豊かな会話を交わした。ハラリは人類のすべての歴史を400ページで語るという、手強い挑戦に取り組んでいる。彼はまた、現代の我々人類についてや、人工知能や遺伝子工学、そのほかのテクノロジーが未来において我々をどのように変えるのかについても書いている。(中略)私は『サピエンス全史』を歴史や人類の未来について興味のあるあらゆる人に薦めたい
ビル・ゲイツ(マイクロソフト創業者「今年の夏に読むべき5冊」)

次の私の「今年の一冊」は、ユヴァル・ノア・ハラリ著『サピエンス全史』だ。本書は人類の文明についてビッグ・ヒストリーのように綴った本であり、初期の人類がどのように狩猟採集から発展し、今日の社会や経済を組織したのかを読み解くものである
マーク・ザッカーバーグ(フェイスブック創業者、CEO)

別に書いてあることは当たり前のこと。みんな、当たり前とは思ってないのかな。今でも満員電車で通っている人たちも農耕社会の名残みたいなもの。何千年も続いた社会規範をなかなか捨てることができないから、サピエンスとは矛盾をはらんだ生き物である。矛盾を受け入れる柔軟性がサピエンスのサピエンスたるところ
実業家・堀江貴文(「クローズアップ現代」より)

実に魅力的で、刺激的な書
バラク・オバマ(「CNN」ホームページより)

アメトークの読書好き芸人の回でも絶賛されていた本。

「歴史を研究するのは、未来を知るためではなく、(中略)私たちの前には、想像しているよりもずっと多くの可能性があることを理解するため」

そもそも自分は世界史の知識に乏しく同時に複数の原人が存在していたことすら知らなかった。
このような歴史の捉え方をした本に出会ったことがなかったので斬新に映った。

人類にとって虚構であり普遍的秩序となりうるのが「貨幣」「帝国」「宗教」の3つだという。
しかしながら今もAIやコンピュータ科学は日々進化していく。
普遍的秩序であった貨幣も「仮想通貨」の登場によりその価値が薄れていく。
国という概念も「タックスヘイブン」やネット・移動手段の発達により価値が薄れていく。
もはや普遍的な虚構は存在していかないのかもしれない。
職業や価値観などが多様化・日々変化するなかで自分はどうあるべきか、どうしたいかを真剣に考えてみたい。


3 本の紹介

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