1 内容
ささいなことでドキッとする、ちょっとしたことに過敏に反応してしまう…。
それは性格ではなく、性質のせいかもしれません。
何事にも敏感に反応しすぎてしまうのが、「HSP(Highly Sensitive Person=非常に敏感な人々)」と呼ばれる性質。
ある調査では、生まれつき5人に1人がHSP性質だとわかっています。
HSPの人は周囲の出来事や環境の変化に過度に敏感に反応してしまうために、
生きづらさを感じたり、周囲の人から誤解を受けることも多々あります。
本書では、日本におけるHSPの数少ない臨床医である著者がHSPの特徴を解説しながら
「生きづらさ」を減らして生きていく具体的な方法を紹介します。
神経質、引っ込み思案、傷つきやすい。生きづらいのは弱いからじゃない。5人に1人が持つHSP気質(とても敏感な気質)を生きる勇気に変えるヒント。
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2 感想
生きづらいのは弱いからじゃない!
刺激にも敏感に反応する。
他の人が気にならない小さな音にも気になってくるのは、自分にも心当たりがある。
五感や第六感が敏感な分、ストレス反応も大きくなる傾向にあるようだ。
過剰に敏感なのは、脳内の情報処理能力が高いから。
そう言われるとホッとする。
敏感なのは「神経質」や「引っ込み思案」などマイナスな面として取り上げられがちだからだ。
ではHSPの人は、どうすれば生きやすく、自分を好きになれるのだろうか?
著者は、まずはHSPであることを自覚しようとすすめる。
たしかに、この動揺はHSPから来るものなんだな、と認め、自分を否定しないことは大切なように感じた。
自分にとっての安心領域や素直になれる場面を把握し、なるべく不安になる領域に踏み込まないように注意したい。
そのためにはまず自己分析も必要だ。
考え方を変えれば、生きづらさは減っていくと著者は語る。
人間関係は自分も苦労してきた記憶がある。
人とつきあうときは、自分と相手の間に「境界線」を意識し、繊細さをむしろ意識したほうが良いようだ。
本書では困ったときの対処法にも言及している。
小さなミスでの激しい動揺について、ミスにおける自分への全否定は「思考のゆがみ」からきており、深呼吸で気持ちの高ぶりを抑え自己弁護・自分を褒めることをすすめていた、のが参考になる。
今や5人に1人がHSP気質を持っていると言われる。
欧米人に比べ、日本人にはその傾向が多いようにもみえる。
HSPの人が自分に自信を持ち、前向きに仕事や学業に取り組めるようになれたら良いと思う。
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